自宅で懸垂ドアジムを廊下に取り付ける方法
懸垂は腕の筋肉だけでなく、腹筋・背筋・大胸筋を鍛えられる、万能トレーニング。
懸垂運動を「自宅でできたらな~」と考える方も多いはず。
そんな自宅で懸垂できる器具として有名なのが、今回紹介する『ドアジム』という商品。
その金額は2600円程度で、高価な運動器具を買うことなく、またスペースをとることなく、自宅で懸垂運動が可能になります。
欠点は取り付けが複雑なところ
このドアジムという商品、荷重120kgまで耐えられることもあって品質に問題はなく、コストパフォーマンスの高い商品なのですが、1つだけ問題があります。
それは、複雑な取り付け方法と不親切な説明書。
説明書はざっくりしすぎているし、イラストも商品と微妙に違うという解りづらさ満点なのです。
そこで今回は、ドアジムの取付方法を詳しく説明していきたいと思います。
まずはこの商品、その名のとおりドアジムをドア枠に設置することで「そこ通るたびについついトレーニングしてしまう」という謳い文句があります。
なぜわざわざ「ドア枠」と指定しているのかというと、実は「ついつい通ってしまうから」という理由だけではないんです。
家というのは構造上、ドアがある位置には必ず太い柱が通っていて、安全にビスで固定することができる場所なんです。
さらに家が歪んでさえいなければ、既に水平も計算されている場所です。
ですから日曜大工をしたことがない女性でも、簡単に取り付けることができるというメリットがあるので、ドア枠に設置する商品となっています。
しかし残念なことに、これにも欠点があります。
ドア枠にドアジムを設置してしまうと、懸垂で顔を持ち上げたとき、顔が壁にぶつかってしまう可能性があるんです。
こんな感じで、ドアの上には必ず壁がありますよね。
これで懸垂してしまったら、真正面に壁(笑)。
やりづらそうで仕方ありません。
なので今回は、天井の高い廊下にドアジムを取り付ける方法をご紹介したいと思います。
商品を固定するのに石膏ボードでは強度が弱すぎ、落下の危険があります。
大変危険ですから、しっかりと下記の説明を読むようにしてください。
また下記の方法で事故や怪我、破損をしても責任はとれません。
事前にご承知おきください。
ドアジムを廊下に取り付ける方法
まずは用意する道具からご紹介します。
・ドアジム本体
・ドアジム固定具
・どこ太
・電動ドライバー
柱にビスを留めるには、電動ドライバーが必要になります。
手回しのドライバーでは十分に固定することはできないので、必ず電動ドライバーを用意してください。
それでは固定方法です。
説明書によると、ドアジムの固定方法には「レギュラーサポート」と「エクストラサポート」という2種類があるようです。
こちらがレギュラーサポート。
1個のビスだけで固定するようです。
さすがにこれではとても不安。
こちらはエクストラサポート。
断然こちらの方が安定しそうですね。
今回はこのエクストラサポートでドアジムの取付を行います。
そしてドアジムを取付ける廊下はこちらになります。
赤い点線で記した場所が太い柱がある場所となります。
このようにドア枠に対して柱が通ります。
今回はドアジムの左右をドア枠に固定するのではなく、片方だけドア枠の柱を利用した「廊下側」に取り付けを行います。
写真で言うとこちら。
このようにドアジムを固定します。
これなら上に大きな空間があって、思いっきり懸垂できますよね。
上の写真でご説明したように通常ドア枠には柱が通っているはずですが、必ず下地(柱)があること確認してから取り付け作業を行うようにしてください。
柱(下地)を探すには、「どこ太」という専用商品を使用します。
「どこ太」の使い方ですが、どこ太の先にはマグネットが付いていて壁に当てながら移動させていると、所々で磁石が反応する場所を見つけられます。
この磁石が反応している場所と言うのは「釘」がある場所を示していて、釘があるということは「柱がある」ということを暗示させます。
マグネットが反応した直線上に柱が通っている可能性が高いです。
マグネットを使いおおよその柱の位置がわかったら、今度は「どこ太」を壁に向かって押しこんでみましょう。
すると細い針が出てきて壁に刺ささります。
これが途中で止まれば下地(柱)あり、最後まで刺さってしまうと下地(柱)なし(石膏ボードだけ)を判断することができます。
上記でも述べたように、最後まで刺さってしまうような場所は石膏ボードしかない場所ですから、そこにドアジムを固定することはできません。
必ず柱を探して、柱に固定するようにしてください。
どうしても設置したい場所に柱や梁が無い場合は、こちらの「どこでも下地スピードミニ10」を利用することで取り付けが可能です。
これは石膏ボードを強化する硬化剤なのですが、1箇所あたり35kgの重さに耐えられる硬化剤なので、ビスを留めるすべての箇所に使用すれば100kgには耐えられます。
もし両方の壁すべてに行えば35kg×6で、210kgまでの重さに耐えられるようになります。
・どこでも下地スピードミニ10の使い方
まずは、ドリルや太めのボードビスを使って石膏ボードに穴を開けます。
次にマイナスドライバーなどを使い、穴を広げていきます。
やや大きめに穴を開けてください。
そこへ水で濡らした付属のスポンジを詰め込んでいきます。
奥に入れ過ぎず、手前にはみ出しておいて問題ありません。
どこでも下地スピードミニ10をスポイトにとり、スポンジに染み込ませていきます。
ポイントは垂れない手度にタプタプにすること。
そうすることで周りの石膏ボードに染み込んでいきます。
このまま30分~1時間ほど乾燥させましょう。
スポンジがしっかりと固くなったことを確認したら、飛び出したスポンジをカッターで切り落として、下地の完成です。
このスポンジ部分が下地となり、ビスがしっかりと食い込むようになります。
周りの石膏ボードも固まっていますので、かなり頑丈です。
さて、ドアジムの設置方法に戻ります。
柱の位置がわかったら、任意の高さに固定器具を取り付けていきましょう。
真ん中の穴にはレギュラー固定用の小さいパーツを取り付けてください。
その後、床からの高さ・壁からの横位置を測ります。
反対側の壁に、計測した高さと横位置に同じ固定用パーツを取り付けます。
ここが1番大事なので、時間をかけ正確に水平を取りましょう。
両サイドの壁の柱に固定具が設置出来たら、ゴムのクッションパーツをはめ込みます。
次は本体の作業です。
まずはバーを固定するロックレバーを外します。
これでバーをクルクルと回していくと本体が伸びるようになっていますので、廊下のサイズに合わせてドアジムを伸ばしていきます。
本体の準備ができたら、固定具に仮設置します。
再度バーを回転させ、しっかりと突っ張るように伸ばしてきます。
緩みが無くなったらロックレバーの付いている固定具を、真ん中のグリップ部分に完全に密着させます。
ここに隙間があるとバーが回転して伸縮してしまいますので、しっかりと密着させてください。
グリップ部分にしっかりと密着したら、ビスを締めて固定します。
最後にロックレバーをロックしたらドアジムの設置完了です。
体重65kgの私が実際に使用してみたところ、しっかりと固定されていて外れそうな気配は全くありません。
ほとんどシナリも感じられず、問題なしです。
商品自体は良い商品ですので、固定作業さえしっかりできれば、十分懸垂トレーニングに活用できる商品です。