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車からカチカチ・カタカタ音がする時の解消法

最終更新日:2020/08/07 カテゴリー:カーメンテナンス
車内からの異音

運転中、車内から聞こえる「カタカタ・カチカチ」という、やけに耳触りで気になりますよね。
特に最近の車は静音性が高いので、内部から発生する音は良く聞こえてしまいます。
今回は、そんな車の「カチカチ・カタカタ音」が発生する原因を探ってみたいと思います。

車から異音が聞こえたら

まず今回の「異音」というのは、荒れた道や段差に乗った時など振動によって発生する音のことで、あくまで車自体の異常音ではないものに限ります。
例えばエンジンをかけたと同時に発生する異音や、ブレーキをかけたときにする異音。
これらは重大事故に繋がる可能性がありますから、すぐにディーラーに持っていき異常個所を探してもらってください。

車内から聞こえるカチカチ・カタカタという異音の原因

車の中には「カチカチ」や「カタカタ」といった音をさせるものは沢山あります。
まずは一旦荷物を出し、異音がする場所を特定させましょう。

1度荷物を無くした状態で走行してみて、もし音が無くなれば「物が揺れていただけ」ということになります。
物から発生していた異音として考えられるのは、

・車に載せたエコバスケットの持ち手がカタカタ鳴っている
車内に置かれたエコバスケット
チャイルドシートの金具がカチカチ鳴っている
チャイルドシートの金具
・車内に積んだボールペンや工具などが当たっている

などが多いです。

荷物を無くしても音が消えず、異音が車の前方部、特にナビの後方ダッシュボード付近から聞こえてくるようであれば、カバーなどを開けて原因の特定作業が必要となります。
順を追って異音の原因を探ってみましょう。

車内前方部から聞こえる異音の場合

まず最初に確認しやすい場所としては、助手席の前にあるダッシュボードのグローブボックスを外すことがあげられます。
車内のグローブボックス
このグローブボックスは両サイドに突起、奥にツメという留まり方をしているケースが多く、簡単に外すことができるうえ、車内前方部の内部を簡単に見ることができる場所となります。
(我が家の車はヴォクシーの80系ですが、メーカーによってグローブボックスの作りが大きく異なることは無いと思います。)

グローブボックスを外すと、こんな感じで中が丸見えに。
グローブボックスの奥
最近の車はプラスチックで出来ている部品が多く、白いプラスチックのカバーやボトルのようなものが多数存在していることが分かります。
そこに配線なども沢山ありますが、この配線がプラスチックに接触するように伸びていると、わずかな揺れで「カチカチ」という音をさせることがあります。
この音は、爪でプラスチックを叩く音に似ています。

これが原因の可能性があるので、プラスチックに配線が当たっている個所があったら、ビニールテープなどで結束したり、配線自体を梱包用のクッション材などで包むことが効果的です。
配線をプラスチックにあたらないようにする
なるべく配線を引っ張ったりしないように作業しましょう。

また、結束テープなどを使って干渉しないようにするのも1つの方法です。
結束テープで配線を撒く

この結束テープは柔らかい素材でできているので、接触していそうな配線に巻き付けることで防音効果も期待できます。

このようにできる限り配線を束ねたり、何かハマりが悪い場所が無いか、緩んでいるものはないかなど、実際に触りながら揺らしてみてチェックしていきます。

一通り確認が終わったらこれで一度走行してみます。
これで音が消えればよいのですが、音に変化が無ければグローブボックス側の問題ではないということになります。

それでは次に運転席の下を覗いてみましょう。
運転席下は、ペダルの上から手を入れることができるので、特にパネルを外さなくても作業できるはずです。

こちらにも配線とプラスチックが接触している個所があったので、下の写真のように間にクッションを挟みました。
配線とプラスチックの間にクッション材を入れる

運転席下の作業を終えたら、また再度テスト走行です。

それでも音が消えない場合は、センターパネル内部を疑ってみましょう。
ギアの下にある空間にもコードなどが存在し、固定や防音処理が甘いと振動による異音の原因となります。

こちらがセンターボックス内部。
センターパネル内部
こちらも沢山コードがあるため、カチカチ音の原因となっている可能性が高いです。

※ヴォクシー80系のセンターパネルの外し方

まず運転席と助手席の足元にあるL字のパネルを外します。
足元のパネルを外す
奥からパネルを曲げるように引っ張ると外すことができます。

次にセンターパネルの最下部にあるパネルを引っ張って外します。
一番下のパネルを外す
手前に真っすぐ引くと外れます。

最後にセンターパネルを引っ張って外します。
ヴォクシーのセンターパネルの外し方
クリップで止まっているだけなので、ネジなどを外す必要はありません。
あとは、配線に緩衝材を巻きつけたり、コードを束ねて動かないように工夫します。

ちなみに私の場合は、センターボックスのコードに緩衝材を巻きつけることで、異音が完全に消えました。
カチカチ音の原因は、このセンターボックス内部から発生していたのです。

もしもまだ音が消えないようであれば、次はナビ周辺を疑ってみましょう。

ナビの外し方

我が家のヴォクシー80系を例に、ナビの外し方をご説明します。
まずは、ナビに化粧パネルが付いていれば引っ張って外します。
ナビの化粧パネルを外す
だいたいツメで引っ掛かっているだけです。

次に、ナビ周りのパネルを外します。
ナビ周りのパネル
エアコンの吹き出し口下あたりからハンドル付近にかけて手を引っ掛け、上に持ち上げるように引っ張ると爪が外れます。
このあたりでボルトやビス留めがされていることは、ほとんどないと思います。

ただしパネルの裏側には写真のようなコネクタ(カプラー)が刺さっていると思いますので、強引に引っ張ったりしないよう注意してください。
パネル裏のカプラー
ひっかかっている爪の部分を押しながら引っ張ると、コネクタ(カプラー)は外れます。
カプラーを外す

これがナビ周りのパネルが外れた状態。
ナビのパネルを外した状態

あとはナビを固定しているボルトを取ったり、盗難防止用ビス専用キーで回し外します。
ナビ盗難防止用ボルト
盗難防止用のビスを外す専用キーは、車内のグローブボックスに入っていることが多いです。

各ボルトは位置的に普通のレンチでは回せないと思いますので、適合するラチェットを使うか、ネジザウルスという万能ネジまわしを使えばつまんで外すことができます。

もしも盗難防止用ビスの専用キーが見当たらなくても、ネジザウルスとマイナスドライバーを上手く使えば何とか回すことができます。

ネジザウルスは、狭い場所のボルトも簡単に回すことのできる万能ツール。
ネジザウルスでボルトを回す
滑って傷を付ける可能性が低いので、車内作業を行う際の必需品です。

ボルトが外れたら、ナビ本体を引いて手前に持ちだします。
ナビ裏には配線がびっしり。
ナビ裏の配線
ここでも配線を引っ張りすぎないように注意しながら、上記と同様に、配線とプスチックが接触している場所を探しましょう。

怪しいところにクッション材や緩衝材を貼りつけたら、すべてを元に戻しテスト走行です。
無事、異音が解消したら静かなドライブを楽しみましょう。

パネルの干渉・ガタつきによる異音

これでも駄目なら、パネルの接合部分を調査。
ここまでご紹介したパネルを全て外して走行してみます。

それで音が消えるようなら、パネルとパネルの干渉が原因ということになります。
解消方法はパネル自体にフェルトを張って衝撃を吸収したり、クリップ部分に布テープやサージカルテープを巻いて密着度を高めると効果的です。
クリップにテープを巻く
写真のように、クリップに薄いテープを貼りましょう。
サージカルテープはガーゼなどを皮膚に固定するテープで、非常に薄くできていますから、クリップがハマらなくなる心配がないため最適です。

サージカルテープの方が薄くできていますが、隙間が大きければ上記で紹介した結束テープでも問題ありません。

ニードルフェルトは、余っても車内の防音処理(デッドニング)にも利用することができます。

もしも…もしここまでやって音が収まらなかった場合は、天井やピラー周辺などから異音が発生している可能性が高く、素人では原因究明が難しいかもしれません。
車屋さんに頼んで本格的な作業を依頼しましょう。

もしもディーラーに異音の調査をお願いした場合

車を購入したディーラーに「異音がする」と持ちこんだ場合、ほとんどの場合しっかりと対応してくれると思います。
ただ問題なのは実際に整備士さんが車を走らせてみて、整備士さんに異音と感じる音が聞こえるかどうか
また、その時に異音が鳴るかどうか。
車に異常があるような音であればすぐに気付いてくれるはずですが、わずかに鳴るカタカタ音・カチカチ音程度なら「異音が聞こえない」「鳴っていない」と言われてしまう可能性があります。


異音が確認できれば、配線を見直したり整理したり対応はしてくれますが、1時間2時間と長い時間はかけてくれません。
だいたい配線周りを整理して「これで試してみて下さい」と言われて終わり。
本当に対応が良い整備士さんに当たれば、車を預けて1日がかりで見てくれることもありますが、原因が見つからない限りは異音が収まる可能性は低いと言えます。

ディーラーに持っていくのも1つの手段ではあるのですが、自分に聞こえる音は自分で解決した方が早く済む可能性が高いです。
まずは上記でご紹介してきた様々な確認方法を試してみて、それからディーラーに相談しても遅くは無いでしょう。

次は、ドライブレーコーダーの簡単な取り付け方法をご紹介します。

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