東京に住むブロガーのブログ。
東京ウェブ人

足の裏のしこりと痛みの原因は?足底線維腫や足底腱膜瘤について

最終更新日:2020/10/20 カテゴリー:ブログ

足の裏にしこりがある、運動したり走ったりするとズキズキと痛む、こんな症状に悩まされていませんか?
私も足の裏の痛みに悩まされ続けた一人。
いくつかの医者に通い、やっと正確な診断を下してくれるドクターに出会うことができたため、痛みから解放されました。
その病名は「足底線維腫(足底腱膜瘤)」です。
足裏の痛みしこりで悩んでいる方は、ぜひ参考にされてみて下さい。

足の裏の痛み

「足の裏の痛み」というキーワードをネット検索すると、よく出てくるのは「足底腱膜炎」という症状です。
ありふれたと言いますか、世間的には『足の裏が痛い=腱膜の炎症』という事になっているようです。

私自信も整形の先生に見てもらった際、この足底腱膜炎の診断を受け「保存治療しかない」として、痛み止めのシップを出して終わりとなりました。
しかし足底腱膜炎には特長があり、レントゲンで診断できることと、かかと付近が痛くなることが多いということです。

一方、私のような足底線維腫(足底腱膜瘤)であった場合の特徴は、足の指を反り返したときに動くしこりに触れることができることです。

年月が経過していると固くなることもあります。
瘤が大きい場合は、足の指を反らすだけでしこりが表面に浮き上がってくる場合もありますし、しこりが深い位置にある場合は指を反らしてやっと分かるくらいの時もあります。

足底線維腫(足底腱膜瘤)は主に土踏まずに好発して、シップやテーピングなどでは痛みが取れないのが特徴です。
痛みに関しては常に痛いというよりは、朝起きた直後の数歩が痛かったり、しこりを押し込むと痛かったり、激しい運動や長時間歩いたときにズキズキと痛んだりします。

この診断を正確にしてもらうには整形外科の先生ではなく、形成外科のドクターによる診察が必要です。
私の場合、整形のドクターをハシゴしていたのが診断を遅らせた要因でした。
したがって、小さな町医者を探すよりも地域の中規模病院に行った方が良いでしょう。

診断はCTを使うこともありますが、基本的には触診でしこりを認めることができれば診断できます。
治療は痛みが生じていれば手術で取り除くということになりますが、患者の希望によってはステロイドの局所注射をして様子を見る場合もあります。

足底線維腫(足底腱膜瘤)の原因

足底線維腫(足底腱膜瘤)がなぜできるのかという原因は特定できておらず、遺伝が原因かどうかもわかっていません。
一般的には歩き方や同じ個所の使いすぎが原因と言われていて、合っていない靴を履いていたり、直接的な負荷が継続的にかかると出来てしまうようです。
そのため再発がしやすく、私自身、約10年の間に3回の手術を行っています。

キズはほとんど残っていません。
私は脂肪腫の手術(詳しくはこちらの脂肪腫の手術と治療費用を参照)も受けているので、体質的に瘤(こぶ)ができやすい人、または指先のしこりであるガングリオンがある人には足底線維腫もできやすいのかもしれません。

しこりは、腱にある膜の一部が硬質化してしまったものや、血管や神経の異常増殖による血腫となり、良性腫瘍という分類になりますが、手術後は病理検査に出すこととなります。
まれではありますが、病理検査で『断端神経腫』という診断を受ける場合もあります。
断端神経腫は傷や切断などの外傷を負った際に、患部を修復しようと神経や毛細血管が増え隆起してしまう現象です。
神経のため、圧を加えると痛みを伴います。
いずれにしても悪性の割合はかなり低いので、あまり心配する必要はありません。
問題は良性かどうかよりも日常生活における痛みの方が問題と言えるでしょう。

足底線維腫(足底腱膜瘤)の治療と手術の流れ

上記でも述べたように足底線維腫(足底腱膜瘤)の根治には手術しかなく、ステロイドの局所注射という選択もありますが、私自身の実体験から言うと手術を行った方がすぐに治ります。
インソールなどを使った保存治療も効果はありません。
特にスポーツをする方は、すぐに手術を行った方が痛みに苦しまずにトレーニングができるようになるので、その後の練習効率が向上し結果的に時間を無駄にすることがなくなります。
(治療中も上半身のトレーニングは可能です。)

手術は局所麻酔を使用した切開手術(皮下手術)で、外来手術となり入院などは必要ありません。
しこりの上の皮膚を切って、腫瘤のある腱膜を剥がすだけで終わります。
所要時間は15分程度と短時間です。
手術直後から歩くことが可能ですが、1週間は歩行制限があり、加えて手術幹部の感覚が弱くなることがありますが、手術から2週間が経過し抜糸を行えば直後から走ることなども可能となります。
感覚も1ヶ月もすれば完全に戻ってきます。

こちらが術後の様子。

患部はガーゼと包帯で包まれています。
普通のスニーカーなどは履いて帰れませんので、大きめのサンダルで行くと良いと思います。
また当日はお風呂に入れないので、手術前に済ませておくと良いでしょう。

痛み自体は、手術時に入れた麻酔が切れる当日の夜がピーク
ここを痛み止めでやり過ごせば、痛みは徐々に無くなっていきます。

翌日以降は包帯・ガーゼを外し、処方されたゲンタマイシンなどの塗り薬をお風呂上りにしっかりと塗り、ケアリーブなどの再生を早めるテープを貼って回復を促します。

手術から24時間経過したらシャワーがOKで、患部は傷つけないようにしつつよく洗います

こちらは手術翌日から1週間後の様子です。

縫合が痛々しく見えるかもしれませんが、押したりしなければ痛みを感じることはありません。
ちなみに今回の腫瘍は大きかったので、コの字型に切開することとなりました。(通常サイズであれば直線に切るだけとなります。)

そして2週間経過し抜糸を行った後の様子。

傷は瘡蓋となり、問題なく回復しています。
この後は上記でご紹介した写真のように足のしわのようになっていくので、傷口はまったく目立たなくなります。

足底線維腫(足底腱膜瘤)の治療にかかる料金

足底線維腫(足底腱膜瘤)の治療には初回の診察と採血、手術、経過観察(抜糸)と3回の通院が必要となります。

・初回診察・採血
3000円前後

・手術料金
9,000円程度
※切開が2cm未満だった場合

・処方箋料
1000円程度
※痛み止めや塗り薬

・抜糸
1000円程度

■合計 14,000円程度
※3割負担の場合

合計で2万円もしない金額となります。

足底線維腫(足底腱膜瘤)の手術は医療保険対象の手術となり、医療保険に加入していれば保険金を貰うことができます。
そのため治療費はほとんどカバーでき、さらに足が出ると考えてよいと思います。
手術自体が簡単な切開術なので、保険会社によっては病院の診断書(有料)も必要なく、診療明細書のコピーで申請できる場合があります。

まだ痛みが酷くなく、日常生活に支障がないレベルであれば、先に医療保険に加入しておくという方法も考えられるでしょう。

足底線維腫(足底腱膜瘤)のまとめ

足底線維腫(足底腱膜瘤)は、主に土踏まずにできるしこりで自分で触って確認することができます。
「足底腱膜炎」と誤診されることが多いので、形成外科で診察を受けるようにしましょう。
痛みに悩み続けるよりも、手術をすることで痛みから解放されます。
手術も簡易的な手術でリハビリなども必要ありません。

足裏の痛みで悩んでいる方、ぜひこちらを参考に快方へと向かっていただければと思います。
お大事にして下さい。

こちらの記事も読まれています